現場から
本日、 「海沿いの家」は引渡し完了です。
建築が完成すると、観て感想を下さる方がいます。このことで
緊張感をもって現場に接することができ、身が引き締まります。
今回は特別に その方への返信メッセージのみ載せますね。
____________φ.(_ _)
ロケーションは今までの中で一番いいかもしれません。
塩害について台風については、調査、検討してクライアントとも話し合いました。
このロケーションとクライアントの生活を考えると2階LDKが最適解だと思っています。
余談ですが、クライアントの要望は黒い外壁でした。僕自身は「焼き杉」を第一に提案しています。
ただイメージがあった訳でなく、ただなんとなくメンテナンスを考えるといいような気がしたんです。
今となっては想像もつきませんが。。。
海に対しての額縁効果は、僕が思っていた以上によかったです。
お話したように「いい景色は住むと当たり前になる。」周囲で この言葉をよく耳にしてました。
このフレーズをずっと頭に置きながら論理的というよりも感覚的に考えて
自然との一体感をとるよりも、適度な距離感をとったことがいい結果となりました。
今回は額縁効果でしたが、様々なロケーションがあるように様々な手法があるように思います。
そのひとつに ご指摘のあった和室があります。
こちらは2階に存在しながらも客間としての位置づけもあります。
玄関脇の螺旋階段をあがって1800角の障子を開けると海が見えます。
ここの窓は、手摺付きの大きな腰窓になっています。
春には桜も見えるのも、ここに客間を選んだ理由があります。
もうひとつの窓も腰窓です。
外観から決定した大きさですが、この腰窓が浮遊感を生んでいます。
2階フロアから、さらに一段あがることで より効果が出てると思います。
この和室は額縁効果ではなく浮遊感を扱ってみました。
と、いうことで客間という性格上、またしばらくは家族の寝室ということが
デッキと一体にしなかった理由です。またリビング、デッキとの一体感よりも
距離感に意識がいったのも計画のプロセスからです。
2階全てをオープンにすると プロポーションは大きく、空間的に小さく感じたんじゃないでしょうか。
ディテールについては今回も建築的なものは早い段階で決定してましたが、
生活的(細か)なものは現場に入ってからも調整しています。
うまく仕立てられていたら幸いです。
返信だけなので脈略なくなっていますが、その方からの感想は想像してください。
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